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  • 2015.10.23 Friday
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春琴

 私が芝居に足を運ぶ機会があるとすればそれは、谷崎潤一郎原作であるか或いは愛する女性がいる時で、今回はその両方である。


 その話はそれとして、私には大昔に知り合った一人の年下の男がいて、紆余曲折の末に彼は吉本興業所属となった。メディアを経由して彼を見たことはまだないが、ツイッターを眺めて、ちょっと面白かった。このちょっとが継続の証であり、何しろ概念として面白いものを掴む才覚はあれどその雲を掴むが如く曖昧なユーモアひとひらを言語化するという訓練に当時の彼は慣れていなかったため、面白いことを云う前に自分で笑い始めてしまうたぐいだったのである。消費者から供給者へ、彼の鍛錬の日々がついにあのツイートに至ったと思えば、私は彼に対して万雷の拍手を捧げたい。酒癖の悪いのは相変わらずのようだったが、そんな瑣末なことを気にして才能を練り上げることはできないし、私なんぞに至っては彼の婚約した画像を見るにつけ再会する時には四人で歓談がしたいと咄嗟に思ってしまうくらいには、すっかり俗物なのである。


 二人浴衣を着て、花火大会にも行ってしまった。たこ焼きや芋を食らいながらすするビールの炭酸が口腔に弾けるみぎり、宙空にもまた花火が爆ぜる。そうして二人の心の中では甘美なる恋の果実がぷちぷちと弾けては、かのピストル気違いウェルテルすらも参る次元の酸味を迸らせていて、腕にしなだれる彼女の健気で可憐な横顔を眺めるにつけ、幸せにしてやりたいと切に思う。まったくもうこの上ないので、どうか皆さんには可能な限り放っておいて欲しい。


 心の底から、放っておいて欲しい。


 

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  • 2015.10.23 Friday
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  • 23:50
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コメント
すいません。婚約は嘘です。
  • 2013/08/16 3:18 AM
嶋様

それは正しいTwitterの使い方です。
  • 本人
  • 2013/08/16 12:15 PM
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