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  • 2015.10.23 Friday
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飯野賢治死去

 飯野賢治という名、あの風体、とても懐かしい。バーチャファイター2前夜、今にして思えば、私の思春期はポリゴンによって形作られていたのであった。


 飯野氏といえば『Dの食卓』で、私はこのソフトに思い出が深い。中学一年の冬、とある友人が3DOを貸してくれたのである。私の持っているNEO GEO CDと、しばらく交換しようというはこびだった。プレステやサターンを追従することもなく次世代ハード競争に完敗した当時の3DO、そのユーザーたる彼は、見る目なさを周囲からバカにされること再々ではあったものの、私のネオジオCDに至っては、ローディングのたび猿のお手玉映像を一分眺めていねばならなかった問題外のローディング時間と、更に加えてポリゴン処理不能の糞スペックによって競争にすら参加できていなかった。私はサターンやプレステユーザーにも「ちょっと交換しようぜ」のアナウンスをそれとなく幾度か試したのだけれども、まるで相手にされないところから妥協を重ねるうち、3DOの彼に辿り着いたのであった。さりとてPC-FXユーザーからの期限付きトレード案は、断ったものである。


 ところでこの3DOユーザー、いかに負けハードとはいえネオジオCDと比べてみれば多少の矜持があったようで、


「本体はいいよ、だがこれは貸せないわ」


 手札を簡単に切ろうとはしないのである。彼が頑として私に貸すことを拒んだのは、『お姉さんといっしょ! 着せ替えパラダイス』で、エロのない3DOなど粗大ゴミに過ぎず、私も様々の提案をした。


「わかった、じゃあこっちも貸すから」
「なんだよこんなゲーム見たことねえよ」


 3DOユーザーの彼にすら鼻で笑われた私のゲームこそ、当時にあっても週刊ジャンプの広告頁でしか一般人が目をすることがなかったアタリ社の『ジャガー』である。所有ソフトはスペースシューティングだが登場人物はみなライオンという『クレッセント・ギャラクシー』で、糞ゲーだった。


「なんだよこれスタートボタン何個ついてんだよ」
「十二個だよ、悪いか」


 危うからぬところでそもそも私の話術に乗ってこない友人は、結局エロゲーの一切を貸してくれず、3DOと共に手渡されたのは『ドラえもん 友情伝説ザ・ドラえもんズ』と、冒頭にも名を出した『Dの食卓』であった。意図せずして両作にのめり込んだ私は、その後3DOをあやうく買いそうになるほどその機種に惹かれてしまっていたのだが、すんでのところでゲームショップの店員からサターンを勧められ、その時には『Dの食卓2』と『バーチャファイター2』を購入し、後者には大いに狂うこととなった。だがそのサターンすら、しまいにはプレステに食われることとなったのだから、つくづく私にはハードを見る目がない。


 飯野賢治という名を見るにつけ、ゲームを取り巻くあれこれに胸をときめかせていた当時を思い出し、またそういう自分を彩るところの一人物が死んでしまったとなれば、過去は一層過去となり、緻密に覚えている気がしていたいろいろも、よりポリゴンめいてきた。

 

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