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  • 2015.10.23 Friday
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家具あれこれ

 仕事とは別のところで、これはと思った形状の家具を三種、製作している。私としてはいずれも販売したい意欲作だが、売るためにはまず作らねばならず、作るためにはまず職人へ製作費用を支払わねばならぬ。ところが、懇意の職人に試作の棚を作ってもらうにあたって、材料支給を前提に制作費だけで八万円と云われたものだから、個人として捻り出すにはずいぶん根性の要る話になってきたし、販売単価で十五万以上を盛らないことには利益もないので、図面段階で『買った!』と叫んでくれるような大パトロンが欲しい。売った!


 ともかく、家具を作りたい。ところで良質家具の単価の内訳は原料一割以下である。たとえば二十万円の机があったとして、ウォールナットだろうがチークだろうが、高いとされる樹種であっても材料費はせいぜいが二万。たかがしれている。材料だけ手に入れて、あとは自分が作ると云えば最高級の家具とて格安で仕上がる。高いのは職人の人件費だ。黒檀やローズウッドなど、硬度のある材を削ってくれろと頼んだ日には、一日の作業費にして二万五千を要求される。四日で十万。刃物が摩耗するだの、苦労がある。あとは、家具はそもそもが頑丈で買い替えのサイクルも家電と比べれば遅いので、そのぶん利益を乗せておかねばならぬという大人の事情もある。百万の家具となれば、五割は純利益とみてよい。そういうわけでそれなりの家具となるとパソコン並にたけえのだが、とはいえ生産工場を海外へ移すことで労働コストの浮いた分だけを利益とする現行製造業の方針、熟達した技術者を軽視しがちな昨今の風潮を私は好かないし、むしろ積年の技術をこのような単価で享受できるのなら有り難い限りとすら思う。


 思ってはいるけれども、思いとは裏腹に私の製作へ割くつもりの第一次予算は先方の要求する半額だったので、大パトロンが欲しい。パトロンの有無にかかわらずどうせ作るのだが、一人くらいは『お前の意気込みに乗った!』という傑物が現れても、世界の趨勢に変わりはないと思うし、何より、一度くらい可愛い女の子みたいな立場になってみたい。今年中に棚とテーブル、来年早々に椅子という順序で、あとは思いつき次第、製作にかかる。


 孫っぽさをふんだんに醸し出しつつ、既に認知症が始まっているのだがプライドがそれを自覚することを許さない一人暮らしの高齢者を狙い撃ちにした訪問販売など、夢は広がるばかりである。


 

 
 



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