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  • 2015.10.23 Friday
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便座

 洋式の便座が男性に不向きであることは周知の通りで、同棲相手がどれだけ寛大な女性であろうとも、男の小便の飛散だけは許さない。そうして近年では座って小便をする男性が増えてきた。古い人はこれを女々しいと詰るけれども、あの便座の形状から最適の姿勢を思惟すればやはり座るのが清潔である。男は直立で小便をせねばならぬという旧弊な観念は、男性に小便器と大便器の二種が用意されてきた歴史の賜物であろう。便座を選ぶ権利は男性にだけ用意されてきた。


 これには益もあれば損もあった。益でいえばライブ会場などで女性とは比較にならないほど便所の回転率が早い。かたや損……、たとえば学校では糞をする生徒とそうでない生徒が客観的に明確に区別されてしまう。黒人と白人とがレストランの入口を分けられていたように、そこには選ぶ権利よりはむしろそちらを選ばねばならぬ強制力が働く。まさか糞を小便器にするわけにはいかない。ただ、小便器に糞の盛ってある事件は全国の男子便所に定期的に発生した。これは様式にとらわれぬ猛者の所業ではあるが洋式を選べというのが掃除する人間の本音であった。


 学校の便所は音を遮断するはずの壁も薄ければ上からは覗き放題でホースの水もかけ放題、うんこ野郎と呼ばれることを恐れる小心者は人目を避けるためわざわざ体育館裏の便所に通ったりせねばならなかった。こうなると時間はとられるし簡単に糞は出来ないぞと強迫観念もついてまわる。私の青春を思い返す限り、小と大とで便座を選ぶ自由を謳歌する生徒よりは、便座に己を縛られた奴等を多く見てきた。学校の便所では絶対に糞をしてはならぬと心身律するあまり、我慢の臨界に意識が遠のき、こともあろうか教室にて脱糞などの惨劇もあった。ああいった事件を巻き起こした大半が男子生徒であったのは、女子生徒にはない大便座への畏怖を抱えていたからである。


 ところで洋式便座には蓋がついている。しかし風呂と便座の同室にあるアパート住まいでもない限り、便座の蓋ほど意義の薄いものも少なかろう。臭気を閉じ込めるための蓋、そんな作り手の着想かもしれないが、糞は出てから水没するまでの一瞬間に立派な臭を放つ。蓋を閉める頃にはとっくに便所に充満しているのである。それを殺すための芳香剤やスプレーは多く流通しているが、何故だか蓋はなくならない。ないよりはあったほうが安心できるからであろうか? UなりOなり、座る部分を粉塵から守りたいからであろうか? それとも便座の中なんぞはブラックボックスに他ならぬ、そんな部分は剥き出しにしたくない、斯様な女性的な感性が具現化されているのであろうか? おそらく全部であろう。


 であるから個人的にどうでもよくとも便座の蓋の需要は理解しているつもりではある。私としてはもっともっと胴の長い洋式便座が出て欲しい。百センチ弱の高さがあれば直立でも小便が出来ようし、何より高いところから糞を落とす格好になるのだから、引力的にも凄者の手助けとなる。現行の便座は男女兼用を考えてみればまだまだ改善の余地がある。


 


 


 

 

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