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猫木氏ブログをやめる③

「12月8日にはジョンレノンのイベントに行ったそうですが」
猫――毎年行っているから。惰性みたいなものだよ。
「へえ」
猫――ボニーピンクって知ってる?
「はい」
猫――峰なゆかってAV女優がいるんだけど、ボニーピンクは彼女ソックリだな。本当ソックリだった。宮崎あおいもいたけれど、俺は断然ボニーピンクに軍配を上げる。
「アゴ出てますよねボニーピンク」
猫――いや、俺は顎に気骨のある女性、好きだから。顎でアナルをぐりぐりされたら、良い感じなんじゃないかきっと。そんなことをずっと思っていたよ。
「何かもっとジーンとするエピソードはないんですか」
猫――ヨーコ・オノが音頭をとっているから色々コンセプトはあるんだよ。例えばペンライトとか。モールス信号にヒントを得たとかいうやつで、点滅させることで『i love you』を表現するんだ。それをだな、会場中がやるわけだ。アリーナから二階へ! とか言って。
「暗い会場がロマンチックに光るんですね」
猫――まあそうなんだけどさ、俺は当然そんなことやらないから。みんながペンライトの光に『キャー』とか『キレーイ』とか言う間はだいたい携帯電話をいじっていたな。一人だけ異なる光を発する。
「嫌な感じですね」
猫――何せジョンの命日だからさ、イベント自体が非常に思想的なんだよ。我らに平和を、みたいな。俺そういうの大嫌いだから。まあ収益で後進国に学校を作ったりしているわけで、俺の金がそこに渡るのは、これは好ましいことだ。でもそれを肯定することと、会場のカップル達と共に涙を流すことは別の話。しかしながら人間はひとたび徒党を組むと権力を持つわけで、一見冷笑的な俺なんかはあの会場の中では爪弾き者のわけ。気持を共有しろよバカみたいな雰囲気が感ぜられる。ジョンは権威を否定することで地平を拓いたのに、お前らジョンを権威に持ち上げて、何やってんのって思うよ。
「貴方が言うと全て嫌味に聞こえる」
猫――知らねえよ、でも俺達はキリストを超えたなんて言ってみたり、障害者のマネをしてみたり、何かと奇抜なジョンの思う平等という観念はやっぱりね、覚悟が必要な類いだと思う。
「一番良かったのは誰の どの曲ですか」
猫――今回はあんまりピンとこなかった。でも民生は良かった。声が良いもの。あとはボニーピンクとラブサイケデリコの人。ところでラブサイケデリコって何人?
「日本人じゃないんですか?」
猫――英語が上手でさ、でも日本語も英語なんだよな、五母音の枠を超えていた。面白かった。
「トリは誰でした?」
猫――静岡の生んだスーパースター、吉井和哉。
「どうでした」
猫――ちょっと手抜きを感じたな。去年ヘルプを歌って、またヘルプだった。あとはゴッドという曲をやった。これは一番好きな曲なんだけど、笑った。
「どうして」
猫――途中、僕はディランを信じないという歌詞があるんだ。ディランの本名はジマーマン、曲の中では『ズィママン』くらいに発音されるんだが、吉井はこれを『ズィママママン』と歌った。マぁが多すぎてさ、ロジャーダルトリーじゃないんだからそんなにためるなよと思った。
「意味が分かりません」
猫――途中VTR出演したショーンが全くトゥーリオみたいな顔面になっていたりさ、笑いどころは沢山あったよ。でもショーンの新曲、あれは凄く良かった。感動した。
「笑いあり涙ありと」
猫――涙はなかったけどな。でも笑いってのは緊張と弛緩から生まれるものだから、みんなが張りつめている中でヨーコ・オノが胸の谷間を強調していたら、そりゃ笑ってしまうよ。あの人ジョンみたいな顔になってきたな。夫婦ってやっぱり似るのな。俺ももっと美人と付き合っていれば男前になったんだろうか。
「本当、女性の敵ですね。美人て例の女性ですか」
猫――うむ…。でもあれだな、逆を言うなら、彼女が俺に似てしまっては、これは問題だ。人類の宝をみすみす腐らせてはならん。今の俺、仁義なきたたかいの梅宮辰夫みたいな顔のハリをしているから。こんな風になってもらいたくはない。
「パンパンですよね」
猫――パンパンだよ(涼しい顔で)。
「最近何をやっているんですか」
猫――それが問題なんだよ。
「どういうことですか」
猫――つまりだ、彼女の面影浮かぶあらゆるに触れたくないんだよ。だから彼女の無関心の分野にのみ、俺の居場所がある。
「沢山ありそうなものですけど」
猫――いや、まず谷崎ない。で、ダウンタウンもない。彼女は黒人音楽派だったから音楽は自由かと思っていたけど、何故だかルーリードの映画、レイトショーを観に行ったとかいう話も聞かされたから、白人ロックもこれで消えた。
「誰と行ったんでしょうかね」
猫――俺に聞くなよ。まあとにかくそうやって潰していくと、ほとんど何もないんだよ。古文についてもちょろちょろと話をしたし、何しろ彼女は貴族の様相、典雅や耽美の類いこそは避けねばならん。漢詩にしたって彼女は中国語に達者であるから、書き下しているうちに涙で辞書もふやける。
「何言ってるんですか」
猫――きまぐれオレンジロードのアレもラムちゃんもしずちゃんもだな、あらゆる目の大きい可愛いヒロインは彼女のイメージを内包しているから、もうそういうわけで残されているものといったらアントニオ猪木しかないんだよ。それかジャズ。ああジャズも黒人だった。
「猪木しかないんですか」
猫――あとドラゴンクエスト。
「やればいいじゃないですか」
猫――しかし主人公を彼女の名前にしてしまう可能性、これは否めないぜ。いやむしろ仲間をみんな彼女の名前みたいなものにしてしまう。ハーレム。
「文字だけで彼女を連想してハーレムですか。切なすぎますね」
猫――だからもう小説なんて全く読めないよね。
「何をしているんですか」
猫――最近はドイツ語の文献を眺めているよ。ヘッセのデミアン。
「読めるんですか」
猫――いや、単語一つも知らないからただただ眺めているんだ。でもきつくなってきた。というのも、アルファベットに西洋の風を感じて、西洋といったらやっぱり、彼女じゃないですか。
「もう何もしなくていいんじゃないですか」


 続きます。

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